森づくり安全スポット情報

着けていますか?チェンソー防護衣

2015年2月26日 更新


このページではチェンソーによる切断を防ぐ防護衣について説明しています。

この他の保護具については「チェンソー作業のリスクと保護具」をご覧ください。

チェンソーは木を切るだけでなく、使用者を傷つける事もあります。

適切に着用された防護衣だけが、万一の事故からあなたを守ります。

注意だけでは防げない、チェンソーによる切創事故

チェンソーで傷つけた部位の比率
チェンソーで傷つけた部位の比率

 チェンソーで自分の身体を傷つけてしまう事故が跡を絶ちません。

 チェンソーは高速で動く特殊な刃物です。いくら注意していても、注意だけで事故を完全に防ぐ事はできません。その万一の事故による被害は大きく、長期間の休業、回復不可能な後遺症、あるいは死亡することもあります。

 チェンソーによる切創は圧倒的に下半身に集中します。この部分を守るのが防護衣です。

チェンソーの威力を知る―実験映像から

 ここに実験映像があります。ジーンズに骨付きハムを入れ、ジーンズの上からチェンソーで切っています(1分21秒以降)。ほんの一瞬当てただけですが、深く切れています。別ウィンドウで見る

実験に協力したチェンソー店によると、『普通の人の反射能力に合わせて一瞬当てただけだったが、ハムは骨まで切れた。皆驚いた』ということです。

Madsen'sによる実験レポート(英語)

 

この実験からは、次のことが分かります。

1.チェンソーが「切る」様子はメスやナイフが「切る」様子と全く異なります。チェンソーによる傷は幅が広く、皮膚や肉が引きちぎられたようになります。傷をくっつけるのは容易ではありません。

2.事故は一瞬のうちに起こります。気付いたときにはすでに深く切れていることもあり得るのです。

 

そして、昔製造された防護衣と最近製造された防護衣でも同様の実験をしています。最近の防護衣はチェンソーの刃がハムに届く前に止めることができました。

着けてください!防護衣―まずあなたから

 

 私たちは、防護衣は最低限の安全装備であると考えています。

 

 防護衣は、このような悲惨な重大事故から使用者を守ることができる優れた安全装備です。万が一の事故が今日この後、あるいは明日、あなたや家族、仲間に訪れないとも限りません。もし自分、あるいは周囲に防護衣なしでチェンソーを使う方がいたら、すぐに防護衣を使いはじめ、あるいは使うようにすすめてください。

ズボン/チャプスとブーツで8割を防護

 防護衣には、防護できる部位によっていくつかの種類があります。最も重要なのは事故件数の6割をしめる脚部を守るチェンソーズボン(またはチャプス)と、2割をしめる足を守るチェンソーブーツです。


脚を守る―ズボンとチャプス

 チェンソーズボンとチャプスは、どちらも脚部を守ります。普通のズボンの代わりに穿くのがチェンソーズボン、普通のズボンの上から着けるのがチャプスです。

チェーンソーズボン

足を守る―チェンソーブーツ

 ブーツはつま先から足首の少し上までを守ります。つま先には金属や樹脂のカップが入っていて、落下物(例えば切断した丸太が落ちてきたときなど)から足を守ることもできます。

チェーンソー防護ブーツ

その他を守る―ジャケット・腕カバー・手袋

 この他に防護素材が入ったジャケット・腕カバー・手袋もあります。

外部リンク

防護衣性能の規格

 防護衣が、カッターを止める性能には規格が定められています。

●JIS T 8125(日本工業規格)

●ISO 11393(国際標準化規格)

●EN 381-5(欧州規格)

 上記の3規格はほぼ同一の試験方法によっています。試験は一定の速度で回転するカッターを当てて行われ、裏地を切らなければ合格です。カッターの速度によって、性能が以下の4段階定められています(EN381-5の場合)。

Class1 20m/秒

Class2 24m/秒

Class3 28m/秒

Class4 32m/秒

 現在日本で発売されている防護衣(ズボン・チャプス)はほとんどがClass1で、ごく少数Class2も販売されています。

JIS T 8125を閲覧できるサイトへ

●防護衣は万一の時に身体を守る「最後の砦」です。必ず着用するとともに、正しいチェンソーの取り扱い方やさまざまな作業の方法を学び、実践することが最も重要です。森づくり安全技術・技能習得制度では、チェンソーはじめ機械・道具の基本的な取り扱いから伐採作業の方法まで、細かく審査を行うとともにテキスト上でも解説しています

 

●情報はお役にたちましたか?足りなかった・さらに知りたい情報は何ですか?ご意見やご質問をお待ちしています。

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