森づくり安全スポット情報

「安全な伐倒作業」FLCはこう考えます

2014年7月29日 更新


 木を伐り倒す(伐倒)作業は、森づくりの作業の中でも特に危険度の高い作業のひとつで、毎年数十人もの方がこの作業のために命を落としています。

 作業の危険性を正しく理解し、高い知識と技能を習得すれば、伐倒作業を安全に行うことは可能です。しかし、残念ながら林業のプロと呼ばれる人々の間でも知識や技能が不足しているケースが多々あり、そのために悲惨な事故が繰り返されていると言わざるを得ない状況が続いています。

 

 これらの技能を習得できるよう、私たちは研修活動を行っています。このページでは、私たちが研修活動において重視している安全な伐倒作業のポイントをご紹介します。

「必要なこと」を「正確に」すれば、安全性は高まる

 私たちは、伐倒作業の安全性は必要なことを正確にすることで大きく高められると考えています。

 悲惨な事故の多くは必要なことをしなかった、または必要なことを不正確にし、不正確なまま先に進んだことによって発生しています。その原因は、

  • 安全のために何が必要なのか理解していない
  • そのことがなぜ必要なのか、なかったらどうなるのか理解していない
  • どうすれば正確にできるのか、適切な指導を受けられない
  • 正確にできない(練習不足など様々な理由によって)

といったようなことです。

「必要なこと」って何だ

【この節は編集中です(2015.4.14)】


 「必要なこと」と漠然とした言い方をしていますが、これには大変多くの要素が含まれています。例えば

  • 適切な服装をしていること
  • 必要な保護具がすべて装着されていること
  • 機械・道具をよくメンテナンスされた状態で揃えること
  • 仲間との連絡手段を確保し、作業や場所の分担を適切に決めること
  • どの木を倒すか、作業の目的に応じて適切に選ぶこと
  • 木の形状、内部の状態、周囲の木や地形・障害物の状況を観察すること
  • かかり木になりにくく後の作業がしやすい伐倒方向を選ぶこと
  • 決めた伐倒方向と同じ方向に、大きな角度の受け口をつくること
  • 追い口を水平に切り、均一な幅・高さのツルを残すこと
  • ロープ・フェリングレバー・クサビなどの道具を使い分けること
  • 周囲の安全確認を何度も繰り返し行うこと
  • 機械・道具を自分のイメージ通りに使いこなすこと
  • 適切な場所にすぐに退避すること

などです。これらの一つ一つの中にさらにいくつもの「必要なこと」が含まれています。具体的に書きだすだけでも大変なぐらいです。

「正確さ」どのように習得するか

【この節は編集中です(2015.4.24)】


 上にあげたような「必要なこと」を一つひとつ正確に行うことが必要です。正確さを上げるには、適切な指導を受けながら繰り返し練習することが不可欠です。

  • 機械・道具のメンテナンスについてはメーカーの取り扱い説明書や販売店から必要な情報やサービスを受けることができます。
  • 保護具については、必要なものを購入するか借りて、作業のときは必ず着用します。必要な保護具の種類はこちらを参考にして下さい。
  • 木の状態や周囲の観察は、どこを見るべきか指導者から指導を受け、現場で練習を積む必要があります。
  • 機械や道具は基礎練習を積んで、イメージした通りに使えるようになることが重要です。たとえばノコギリやチェーンソーは、思った通りの角度で、思った通りの場所まで切れているようになる必要があります。

これらの基礎訓練は実際の現場ではなく、庭などで行えることばかりです。十分な練習ができたと判断してから現場に出ても遅くはありません。

よくある伐採作業の事故

過去には、このような事故が多く報告されています。


【伐倒方向が狂った木に激突された】

 このような事故は多くの場合ツルが不均一だった、または切りすぎてツルがなくなった、木が腐朽してツルが機能しなかった(木が腐朽していることを見落とした)ことが原因と考えられています。

 ツルを正確につくっていれば、このような事故は高い可能性で防ぐ事ができます。


【倒した木が他の木を倒し、それに激突された】

 つる植物や枝で他の木と絡んでいる木を倒したところ、相手の木も一緒に倒れて激突されたというものです。樹冠の観察を怠ったか、絡んでいる木が一緒に倒れることを想定しなかったことが原因と考えられます。

 このような木の伐倒は大変特殊な方法が必要となることもあり、手を出さないのが無難です。

 このページでご紹介した作業は、森づくり安全技術マニュアルや審査マニュアルに記載された内容の抜粋・要約です。

 この内容に沿った作業がどのようなものかについては、各地の地域協議会が開催する研修会・審査会に参加してご覧いただくのが最善です。そのほか、ここで得られなかった情報やサイトに対するご意見・要望などはお気軽に問合せフォームからお問い合わせください。

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