安全技術の習得

森づくり安全技術・技能習得制度

 私たちは、森づくり活動に携わる方が安全な技術を段階的・体系的に習得できる仕組み「森づくり安全技術・技能習得制度」をつくり、その普及に努めています。この制度の概要をご紹介します。

安全のために、正しい技術の習得を

 森づくりは100年の計ともいわれる非常に重要な活動ですが、同時に危険な仕事でもあります。


 林業の事故で無くなる方は年間およそ40~50名もいます。ボランティアでも事故が起こっています。なぜ悲惨な事故がなくならないのか、どうすれば事故を防げるのか、私たちは林業のプロフェッショナル、指導者、ボランティアの方々と議論を重ねてきました。


 その結果、私たちは森づくり活動の安全を確保するには基本の技術・技能を徹底して習得し、常に正確な作業ができるようにすることが重要だと考えました。そのために、初心者が無理なく、基礎から段階的に正しい技術を身につけられる仕組みをつくることにしました。それが森づくり安全技術・技能習得制度です。

基礎から応用へ、習得をチェックするしくみ

 森づくり安全技術・技能習得制度の中心は、基本的な技術・技能が身についているかチェックし、認定する審査会です。


 審査会では、受験者に木を1本伐倒してもらい、木の観察・安全確認・道具の取り扱いが適切にできているか、カットは正確か、木は狙い通りに倒れたか、様々なポイントを減点方式で審査します。

 審査の基準は『審査マニュアル』にまとめられ、同じものを審査員と受験者が持っています。そのため、受験者はポイントを的確に絞って練習することができ、また審査の透明性も確保されています。


 審査会の合格率は高くありませんが、審査員は審査マニュアルに基づいて厳格に、ていねいに審査し、終了後にアドバイスをします。不合格になった方からも「自分の弱点がわかった」「たくさんの気付きを得た」と好評です。


 審査マニュアルと併せて技術習得の手助けとなるテキスト『森づくり安全技術マニュアル』も用意されています。

基礎から応用へと進むための『ランクシステム』

 森づくり安全技術・技能習得制度では、基礎から応用へ段階的に進めるよう、ランクシステムを採用しています。ランク1から順に審査を受けることで、まず手道具を使った作業をマスターし、その技能を基礎として動力機械を使っても安全に作業できるようにしています。


■ランク1
 『森づくりビギナー』

 

 これから森づくりの技術を学ぼうとする方が誰でも取れるランクです。

 

 このランクを取ると、テキスト『森づくり安全技術マニュアル基本編』とランク2の審査マニュアルを差し上げています。

 これを見ながら、手道具(ノコギリ・ナタ・ロープ)の取り扱いや小径木の伐倒作業を練習してランク2の審査に挑戦してください。

■ランク2
 『森づくりリピーター』

 

 手道具の取り扱いをマスターし、ノコギリとロープを使って針葉樹の小径木を安全に伐倒できる方が取れるランクです。

 

 このランクを取ると、テキスト『森づくり安全技術マニュアル動力機械編』とランク3の審査マニュアルを差し上げています。

 ランク2の技能をベースに、チェーンソーの取り扱いを学び、より正確な作業を練習してランク3の審査に挑戦してください。

■ランク3
『森づくり安全サポーター』

 

 手道具に加えてチェーンソーの安全な取り扱いをマスターし、チェーンソーやクサビを含めていろいろな道具を適切に選択し、針葉樹の中径木を安全に伐倒できる方が取れるランクです。

 

 このランクを取ると、テキスト『森づくり安全技術マニュアル応用作業編』を差し上げています。

 さらに正確な作業を目指すとともに、かかり木の処理などより難しい種類の作業もできるように練習を重ねてください。


受験者の声

 審査会では、一発で合格される方はまれで多くの方が不合格・再チャレンジされています。すべての受験者は審査員からアドバイスを受けることができ、合格できなくても多くの気付きを得ることができます。受験者の方からは、様々な感想が寄せられました。

 

「基本の理解と訓練が足りないことに気付いた」

「これまでは、ただ倒すことしか考えていなかった」

「いつ危険な作業をしていたかわかってきた」

「周りの仲間にも気を配らなければならないことがわかってきた」

「これからも、少しでも安全作業の意識を向上させていきたい」

 

 これからも、もっと多くの方に安全作業の基本を伝えていくために活動していきます。本制度への、あなたのご参加をお待ちしています。

制度に参加してくださる団体を募集しています

 この制度は、現在活動されている森林ボランティア団体を通じて技術を普及していくものです。制度にご参加いただき、研修会や審査会を開催することで団体全体のスキルアップ・安全作業/意識の向上がはかれます。

 この制度に関心を持たれた方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。制度のより詳しいご説明をいたします。

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